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内田樹「下流志向」メモ 1 [本]

大好きな作家、というか評論家、内田樹氏の著書「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち」から。

まえがき

・「学びからの逃走」
東大教育学部 佐藤学さんの言葉

エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」は、長い歴史的苦闘の成果としてようやく獲得された市民的自由を二十世紀の先進国の市民たちが捨て値で叩き売って独裁政権や機械化に屈服する倒錯を分析した心理学の古典だが、「学びからの逃走」は先人の民主化と人権拡大の営々たる努力の歴史的成果としてようやく獲得された「教育を受ける権利」をまるで無価値なもののように放棄している現代の子どもたちのありようを示す言葉である。彼らはこの「逃走」のうちに「教育される義務」から逃れる喜びと達成感を覚えているように見える。この倒錯はなぜ生じたのか。 [→]これが出発点

[新月]第一章 学びからの逃走

・新しいタイプの日本人の出現

学びからの逃走、労働からの逃走
[→]下流社会への階層降下を意味する
同一の社会的な地殻変動の中で起きている。

まじめに勉強しない人間や勤労を忌避する人間はいつの時代にもいたが、それがもたらすネガティブな結果も覚悟していた。

が、学ばないこと、労働しないことを「誇らしく思う」とか、「自己評価に結びつく」というようなことは近代日本社会においてありえないことだった。

その常識が覆りつつある。

この問題に関して、強いインパクトを受けた文章を引用して示したい。
[↓]
・佐藤学さん
・諏訪哲二さん「オレ様化する子どもたち」(中公新書ラクレ)
・苅谷剛彦さん「階層化日本と教育危機すーー不平等再生産から意欲格差社会(インセンティブ・ディバイド)へ」(有信堂高文社)
・山田昌弘さん「希望格差社会ーー「負け組」の絶望感が日本を引き裂く」(筑摩書房)

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