内田樹「下流志向」メモ 1 [本]
大好きな作家、というか評論家、内田樹氏の著書「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち」から。
まえがき
・「学びからの逃走」
東大教育学部 佐藤学さんの言葉
エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」は、長い歴史的苦闘の成果としてようやく獲得された市民的自由を二十世紀の先進国の市民たちが捨て値で叩き売って独裁政権や機械化に屈服する倒錯を分析した心理学の古典だが、「学びからの逃走」は先人の民主化と人権拡大の営々たる努力の歴史的成果としてようやく獲得された「教育を受ける権利」をまるで無価値なもののように放棄している現代の子どもたちのありようを示す言葉である。彼らはこの「逃走」のうちに「教育される義務」から逃れる喜びと達成感を覚えているように見える。この倒錯はなぜ生じたのか。 [→]これが出発点
第一章 学びからの逃走
・新しいタイプの日本人の出現
学びからの逃走、労働からの逃走
[→]下流社会への階層降下を意味する
同一の社会的な地殻変動の中で起きている。
まじめに勉強しない人間や勤労を忌避する人間はいつの時代にもいたが、それがもたらすネガティブな結果も覚悟していた。
が、学ばないこと、労働しないことを「誇らしく思う」とか、「自己評価に結びつく」というようなことは近代日本社会においてありえないことだった。
その常識が覆りつつある。
この問題に関して、強いインパクトを受けた文章を引用して示したい。
[↓]
・佐藤学さん
・諏訪哲二さん「オレ様化する子どもたち」(中公新書ラクレ)
・苅谷剛彦さん「階層化日本と教育危機すーー不平等再生産から意欲格差社会(インセンティブ・ディバイド)へ」(有信堂高文社)
・山田昌弘さん「希望格差社会ーー「負け組」の絶望感が日本を引き裂く」(筑摩書房)
まえがき
・「学びからの逃走」
東大教育学部 佐藤学さんの言葉
エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」は、長い歴史的苦闘の成果としてようやく獲得された市民的自由を二十世紀の先進国の市民たちが捨て値で叩き売って独裁政権や機械化に屈服する倒錯を分析した心理学の古典だが、「学びからの逃走」は先人の民主化と人権拡大の営々たる努力の歴史的成果としてようやく獲得された「教育を受ける権利」をまるで無価値なもののように放棄している現代の子どもたちのありようを示す言葉である。彼らはこの「逃走」のうちに「教育される義務」から逃れる喜びと達成感を覚えているように見える。この倒錯はなぜ生じたのか。 [→]これが出発点
第一章 学びからの逃走
・新しいタイプの日本人の出現
学びからの逃走、労働からの逃走
[→]下流社会への階層降下を意味する
同一の社会的な地殻変動の中で起きている。
まじめに勉強しない人間や勤労を忌避する人間はいつの時代にもいたが、それがもたらすネガティブな結果も覚悟していた。
が、学ばないこと、労働しないことを「誇らしく思う」とか、「自己評価に結びつく」というようなことは近代日本社会においてありえないことだった。
その常識が覆りつつある。
この問題に関して、強いインパクトを受けた文章を引用して示したい。
[↓]
・佐藤学さん
・諏訪哲二さん「オレ様化する子どもたち」(中公新書ラクレ)
・苅谷剛彦さん「階層化日本と教育危機すーー不平等再生産から意欲格差社会(インセンティブ・ディバイド)へ」(有信堂高文社)
・山田昌弘さん「希望格差社会ーー「負け組」の絶望感が日本を引き裂く」(筑摩書房)
「ニーチェの言葉」読書メモ 005 自分を現す3つの形 [本]
005 自分を現す三つの形
自己表現とは、自分の力を表すことでもある。
その方法を、大きく分けると、次の三つになる。
贈る。
あざける。
破壊する。
相手に愛やいつくしみを贈るのも、自分の表現だ。
相手をいじめ、けなし、だめにしてしまうのも自分の力の表現だ。
あなたはどの方法をとっているのか。
『曙光』
---------------------
これは、ハッとした。
親が子にできることもその三つかもしれない、と思った。
いじめ、けなし、だめにしてしまう、ような力の表現は、
立場が弱い、子供(や弱者)にこそ、してしまいがちなのではないか、と。
そういう怖さをいつも恐れていたい。
昨今の世相を見ると、弱者に力を誇示するような、
「破壊する」ような、力しか見せられない偏狭な自我が、
増えているのではないか、とも思われてならない。
自分も、そうならないように、気をつけたい、と思う。
自己表現とは、自分の力を表すことでもある。
その方法を、大きく分けると、次の三つになる。
贈る。
あざける。
破壊する。
相手に愛やいつくしみを贈るのも、自分の表現だ。
相手をいじめ、けなし、だめにしてしまうのも自分の力の表現だ。
あなたはどの方法をとっているのか。
『曙光』
---------------------
これは、ハッとした。
親が子にできることもその三つかもしれない、と思った。
いじめ、けなし、だめにしてしまう、ような力の表現は、
立場が弱い、子供(や弱者)にこそ、してしまいがちなのではないか、と。
そういう怖さをいつも恐れていたい。
昨今の世相を見ると、弱者に力を誇示するような、
「破壊する」ような、力しか見せられない偏狭な自我が、
増えているのではないか、とも思われてならない。
自分も、そうならないように、気をつけたい、と思う。
「ニンテンドー・イン・アメリカ」読書メモ(その2) 第1章 マリオの産声 [本]
「ニンテンドー・イン・アメリカ」読書メモ(その2) です。
第1章 マリオの産声 -ニンテンドー・オブ・アメリカの誕生-
・1980年当時
・25セント硬貨1枚で遊べた。
・100年近くコインを入れられてた古いエレメカ(電気機械式ゲーム機)が、次々
ビデオゲームに置き換わっていた。
・当時最強のゲームメーカー、アタリ社
→1972年、ポン。
→その後、「アステロイド」、「タンク」、「ルナランダー」とヒット。
→1980年、2本のゲームが大ヒット。
「バトルゾーン」(ワイヤーフレームの戦車ゲーム)と、
「ミサイルコマンド」(ソ連の核ミサイルを撃ち落とし文明を守り抜く)
→ゲーム産業は毎月5%増の割合で急成長(誰もがアタリのおこぼれにあずかろう、と)
・ニンテンドー・オブ・アメリカ(NOA)
・アタリを追随する集団から頭一つ抜け出した、異色の存在。
・当時、6人。日本ではすでに成功。
・日本の任天堂
・1889年創業。京都に本拠をおくカードメーカー。
既存のカード事業のルートを利用して、玩具事業に軸足を移しつつあった。
・当時の日本では、アーケードゲームを売る企業は多数存在。
・「パックマン」のナムコ、「フロッガー」のコナミ、「ボンバーマン」のハドソン、
「スペースインベーダー」のタイトー、など。
・日本のゲームの特徴 (クリス・コーラーの指摘)
→キャラクターの個性。分かりやすい善玉と悪玉が登場する。
(アタリの「ブレイクアウト」や「テンペスト」など、抽象芸術を現実化するゲームとは違う)
・任天堂の腕利き開発者、横井軍平
・カードの機械を修理する仕事が出発点
・「伸び縮みして遠くのものをつまめるもの」玩具 →山内溥が「売る」と決めた
・「ウルトラハンド」は大ヒット。1970年、120万個。
・その後、「テンビリオン」という立体パズル、相性を測る「ラブテスター」、
今日のルンバに似たリモコン式の掃除機などを開発。
・最新のヒット作は、携帯型の電子ゲーム。
・ゲーム&ウォッチ
・横井が、サラリーマンが電卓で遊んでいるのを見て、
「腕時計用の小さな電池で動く、携帯用のゲーム機」を思いつく。
→山内溥に運転手を命じられ、車内で相談。
・7セグメントディスプレイを独習
…7つの棒でローマ数字「8」を表す液晶ディスプレイ(LCD)を応用すれば、
簡単なアニメーションができる。
…電卓ブームで電池も安い。
・1980年、「ボール」…最初のゲーム&ウォッチ、ジャグリングゲーム、発売。
→シルバーシリーズ、5種類。
→翌年(1981年)、ゴールドシリーズ、5種類。
・任天堂のゲーム開発
・ゲームウォッチなどで成功をおさめていたので、ゲーム開発を進められた。
・カラーテレビゲーム15(「ポン」のクローンを加えた家庭用ゲーム機)も地味ながら、人気に。
・1974年の「ワイルドガンマン」、成功。競馬のメダルゲーム「EVRレース」は誤動作があり、失敗。
・初の本格ビデオゲーム「コンピューターオセロ」で復活。
・当時、横井率いる開発チームが数ヵ月ごとに新作を市場に。
→ゲーセンで「一時流行りのゲームで100円玉をかき集める」トレンドがピークに。
・山内溥
・「世界でも一流の企業になりたい」と願って止まなかった
・50代半ば、ディズニーとのライセンスの契約交渉のため渡米し、世界の
エンターテイメントの市場の広さに衝撃。
→グローバル企業の成功とは、全世界で利益を生み出すこと。
・1889年、山内房治郎(山内溥の曽祖父)は、「任天堂骨牌(かるた)」を開店。
…花札を製造する店。
…「任天堂」(=運を天に任せる)は、カードゲームの偶然を意味。
→花札は、ゲームのたびに新しいデッキを使う、博徒によく売れた。
・1949年、恒例の祖父(山内積良、2代目社長。房次郎の養子)が脳卒中で倒れ、
山内溥が21歳で跡を継ぐ
→先頭に立って、改革に取り組む。
→新しいビジネスにも挑戦。インスタントライス、タクシー会社、
部屋を時間貸しする日本独特の「ラブホテル」、などどれも失敗。
→カードと玩具店の販売網を利用した商売に集中。
第1章 マリオの産声 -ニンテンドー・オブ・アメリカの誕生-
・1980年当時
・25セント硬貨1枚で遊べた。
・100年近くコインを入れられてた古いエレメカ(電気機械式ゲーム機)が、次々
ビデオゲームに置き換わっていた。
・当時最強のゲームメーカー、アタリ社
→1972年、ポン。
→その後、「アステロイド」、「タンク」、「ルナランダー」とヒット。
→1980年、2本のゲームが大ヒット。
「バトルゾーン」(ワイヤーフレームの戦車ゲーム)と、
「ミサイルコマンド」(ソ連の核ミサイルを撃ち落とし文明を守り抜く)
→ゲーム産業は毎月5%増の割合で急成長(誰もがアタリのおこぼれにあずかろう、と)
・ニンテンドー・オブ・アメリカ(NOA)
・アタリを追随する集団から頭一つ抜け出した、異色の存在。
・当時、6人。日本ではすでに成功。
・日本の任天堂
・1889年創業。京都に本拠をおくカードメーカー。
既存のカード事業のルートを利用して、玩具事業に軸足を移しつつあった。
・当時の日本では、アーケードゲームを売る企業は多数存在。
・「パックマン」のナムコ、「フロッガー」のコナミ、「ボンバーマン」のハドソン、
「スペースインベーダー」のタイトー、など。
・日本のゲームの特徴 (クリス・コーラーの指摘)
→キャラクターの個性。分かりやすい善玉と悪玉が登場する。
(アタリの「ブレイクアウト」や「テンペスト」など、抽象芸術を現実化するゲームとは違う)
・任天堂の腕利き開発者、横井軍平
・カードの機械を修理する仕事が出発点
・「伸び縮みして遠くのものをつまめるもの」玩具 →山内溥が「売る」と決めた
・「ウルトラハンド」は大ヒット。1970年、120万個。
・その後、「テンビリオン」という立体パズル、相性を測る「ラブテスター」、
今日のルンバに似たリモコン式の掃除機などを開発。
・最新のヒット作は、携帯型の電子ゲーム。
・ゲーム&ウォッチ
・横井が、サラリーマンが電卓で遊んでいるのを見て、
「腕時計用の小さな電池で動く、携帯用のゲーム機」を思いつく。
→山内溥に運転手を命じられ、車内で相談。
・7セグメントディスプレイを独習
…7つの棒でローマ数字「8」を表す液晶ディスプレイ(LCD)を応用すれば、
簡単なアニメーションができる。
…電卓ブームで電池も安い。
・1980年、「ボール」…最初のゲーム&ウォッチ、ジャグリングゲーム、発売。
→シルバーシリーズ、5種類。
→翌年(1981年)、ゴールドシリーズ、5種類。
・任天堂のゲーム開発
・ゲームウォッチなどで成功をおさめていたので、ゲーム開発を進められた。
・カラーテレビゲーム15(「ポン」のクローンを加えた家庭用ゲーム機)も地味ながら、人気に。
・1974年の「ワイルドガンマン」、成功。競馬のメダルゲーム「EVRレース」は誤動作があり、失敗。
・初の本格ビデオゲーム「コンピューターオセロ」で復活。
・当時、横井率いる開発チームが数ヵ月ごとに新作を市場に。
→ゲーセンで「一時流行りのゲームで100円玉をかき集める」トレンドがピークに。
・山内溥
・「世界でも一流の企業になりたい」と願って止まなかった
・50代半ば、ディズニーとのライセンスの契約交渉のため渡米し、世界の
エンターテイメントの市場の広さに衝撃。
→グローバル企業の成功とは、全世界で利益を生み出すこと。
・1889年、山内房治郎(山内溥の曽祖父)は、「任天堂骨牌(かるた)」を開店。
…花札を製造する店。
…「任天堂」(=運を天に任せる)は、カードゲームの偶然を意味。
→花札は、ゲームのたびに新しいデッキを使う、博徒によく売れた。
・1949年、恒例の祖父(山内積良、2代目社長。房次郎の養子)が脳卒中で倒れ、
山内溥が21歳で跡を継ぐ
→先頭に立って、改革に取り組む。
→新しいビジネスにも挑戦。インスタントライス、タクシー会社、
部屋を時間貸しする日本独特の「ラブホテル」、などどれも失敗。
→カードと玩具店の販売網を利用した商売に集中。
「ニーチェの言葉」読書メモ 001 初めの一歩は自分への尊敬から [本]
●「超訳 ニーチェの言葉」
(ディスカバートゥウェンティワン)
フリードリヒ・ニーチェ
白取春彦 編訳
から、ぐっときた言葉を拾っていきたいと思います。
まずは、最初の言葉。
001 初めの一歩は自分への尊敬から
自分はたいしたことがない人間だなんて思ってはならない。
それは自分の行動や考え方をがんじがらめにしばってしまうようなことだからだ。
そうではなく、最初に自分を尊敬することから始めよう。
まだ何もしていない自分を、まだ実績のない自分を、人間として尊敬するんだ。
自分を尊敬すれば、悪いことなんてできなくなる。
人間として軽蔑されるような行為をしなくなるものだ。
そういうふうに生き方が変わって、理想に近い自分、他の人も見習いたくなるような人間に
なっていくことができる。
それは自分の可能性を大きく開拓し、それをなしとげるにふさわしい力を与えることになる。
自分の人生をまっとうさせるために、まずは自分を尊敬しよう。
『力への意志』
--------------------------------------
本当に、大事なことだと思う。
また、今の世の中は、そう思いにくいことが多い世の中なんだとも思う。
情報が多くて、小さいうちから情報に触れ過ぎているから、
それに圧倒もされるし、自分の小ささばかり、感じさせられてしまう。
だからこそ、何もしてない自分を尊敬したい。
子供たちにも、そうあってもらいたい、と思う。
(ディスカバートゥウェンティワン)
フリードリヒ・ニーチェ
白取春彦 編訳
から、ぐっときた言葉を拾っていきたいと思います。
まずは、最初の言葉。
001 初めの一歩は自分への尊敬から
自分はたいしたことがない人間だなんて思ってはならない。
それは自分の行動や考え方をがんじがらめにしばってしまうようなことだからだ。
そうではなく、最初に自分を尊敬することから始めよう。
まだ何もしていない自分を、まだ実績のない自分を、人間として尊敬するんだ。
自分を尊敬すれば、悪いことなんてできなくなる。
人間として軽蔑されるような行為をしなくなるものだ。
そういうふうに生き方が変わって、理想に近い自分、他の人も見習いたくなるような人間に
なっていくことができる。
それは自分の可能性を大きく開拓し、それをなしとげるにふさわしい力を与えることになる。
自分の人生をまっとうさせるために、まずは自分を尊敬しよう。
『力への意志』
--------------------------------------
本当に、大事なことだと思う。
また、今の世の中は、そう思いにくいことが多い世の中なんだとも思う。
情報が多くて、小さいうちから情報に触れ過ぎているから、
それに圧倒もされるし、自分の小ささばかり、感じさせられてしまう。
だからこそ、何もしてない自分を尊敬したい。
子供たちにも、そうあってもらいたい、と思う。
「ニンテンドー・イン・アメリカ」読書メモ(その1) 序章 [本]
「ニンテンドー・イン・アメリカ
世界を制した驚異の想像力」(早川書房)
ジェフ・ライアン/林田陽子 訳
の読書メモ。
興味深いことが多過ぎたので、読み返しながら、
このブログにメモしておきたいと思います。
ちなみに、原題は
「SUPER MARIO
HOW NINTENDO CONQUERED AMERICA」。
------------
●序章 マリオのインサイド・ストーリー
・「スーパーマリオ」のゲームソフト …全世界で2億4000万本 販売。
・最初の「スーパーマリオブラザーズ」だけでも、4000万本以上。
(※別プラットフォームへの移植や海賊版は含まず)
・ビジネス的には? → (概算で)120億ドル以上 (※ざっと1兆円!)
・マリオ というキャラクターがユニークなのは、たいして「魅力的に見えない」点。
・「ヘイロー」(3000万本)
「トゥームレイダー」(3500万本)
「ギターヒーロー」(4000万本)
「バイオハザード」(4300万本)
「マッデン」(8300万本)
などを合計した本数を上回る。しかも
「マリオカート」(1200万本)、「マリオパーティ」(500万本)などは勘定に入れず。
・マリオの魅力はパッと見ただけではわからない。
→ゲームの双方向性は、あらゆるエンターテイメントと一線を画す。
映画や本を読んだときとは、まったく違う部位を活性化する。
・マリオの平凡なペルソナ
→誰もが自分を重ね合わせることができるヒーロー。
→過去20年間、クリエーターたちはみなはっきりした特徴のある、忘れがたい
分身(アバター)を生み出そうとしてきた。(…ソニック、ララ・クラフト、ロックマンなど…)
→そのトレンドはいつしか逆転し、「ヘイロー」のマスタチーフ、「コール・オブ・デューティ」、
「ソーコム」シリーズの無名の一兵士とキャラも流行。→それも「マリオ」の模倣。
→マリオの特徴はひと目でわかるが、正体はさっぱり不明。
→「排水管の修理」をしてるのを見た人がいるか?
・筆者のマリオの記憶
「NES」の箱の描かれた絵。
→年上や年下の子とも遊んだ。普段付き合わないクールな子とも交換。ファンクラブも作った。
(ゲームをやり込んで、秘密の通路が隠しアイテムを見つけないと入会できない)
→高校、大学に進むとしばらくゲームから遠ざかった。(優先順位が下がった)
・この本のきっかけ
・なぜゲームはこんなに人気があるのか?
・あのゲームの方が「面白い」とか「クール」と思う理由は何か?
・セガ、任天堂、ソニーのエキスパートになろうとした。
→任天堂に関するあらゆることは「マリオ」とつながっていることを発見。
・マリオは至るところにいた
・マリオは、「任天堂」と「ゲームをプレイすること」、「楽しさ」を体現する言葉に。
→いくつもの街路にマリオにちなんで命名。
「MAR10」(3月10日)は、マリオのための非公式の休日。
・F1チャンピオン、マリオ・アンドレッティ
「あなたの名前はスーパーマリオにちなんで付けられたのか?」とよく尋ねられる。
7歳の子供を喜ばせるために「そうだよ」と答えたことも。
・料理の鉄人、マリオ・バタリ…「スーパーマリオ」と呼ばれている。
・マリオの「身の上話」がゲームの歴史そのもの。
任天堂とそれを生み出した人々…ゲームデザイナーの宮本茂、億万長者の山内溥、
ニンテンドー・オブ・アメリカを支えながらも過小評価された荒川實など…の歴史だ。
その核心には、Qレイティング(視聴好感度)において、ミッキー・マウスにも劣らない、
ある架空の男の一代記。
ある架空の男とは
・ブルックリン育ちで小太りでイタリア生まれの配管工。
・負け続けの人生でも不思議はなかった男。
・3つの大陸にルーツを持つ(アジアで生まれ、米国に根づき、名前はヨーロッパ人)。
・つかみどころがないキャラクター。なのに今や世界中で愛されている。
・僕らの分身で、僕らよりより強く、ときには弱い。
・彼は弟ルイージとともに、囚われのプリンセスを助けに旅立つ。
彼こそは、スーパーマリオだ。
世界を制した驚異の想像力」(早川書房)
ジェフ・ライアン/林田陽子 訳
の読書メモ。
興味深いことが多過ぎたので、読み返しながら、
このブログにメモしておきたいと思います。
ちなみに、原題は
「SUPER MARIO
HOW NINTENDO CONQUERED AMERICA」。
------------
●序章 マリオのインサイド・ストーリー
・「スーパーマリオ」のゲームソフト …全世界で2億4000万本 販売。
・最初の「スーパーマリオブラザーズ」だけでも、4000万本以上。
(※別プラットフォームへの移植や海賊版は含まず)
・ビジネス的には? → (概算で)120億ドル以上 (※ざっと1兆円!)
・マリオ というキャラクターがユニークなのは、たいして「魅力的に見えない」点。
・「ヘイロー」(3000万本)
「トゥームレイダー」(3500万本)
「ギターヒーロー」(4000万本)
「バイオハザード」(4300万本)
「マッデン」(8300万本)
などを合計した本数を上回る。しかも
「マリオカート」(1200万本)、「マリオパーティ」(500万本)などは勘定に入れず。
・マリオの魅力はパッと見ただけではわからない。
→ゲームの双方向性は、あらゆるエンターテイメントと一線を画す。
映画や本を読んだときとは、まったく違う部位を活性化する。
・マリオの平凡なペルソナ
→誰もが自分を重ね合わせることができるヒーロー。
→過去20年間、クリエーターたちはみなはっきりした特徴のある、忘れがたい
分身(アバター)を生み出そうとしてきた。(…ソニック、ララ・クラフト、ロックマンなど…)
→そのトレンドはいつしか逆転し、「ヘイロー」のマスタチーフ、「コール・オブ・デューティ」、
「ソーコム」シリーズの無名の一兵士とキャラも流行。→それも「マリオ」の模倣。
→マリオの特徴はひと目でわかるが、正体はさっぱり不明。
→「排水管の修理」をしてるのを見た人がいるか?
・筆者のマリオの記憶
「NES」の箱の描かれた絵。
→年上や年下の子とも遊んだ。普段付き合わないクールな子とも交換。ファンクラブも作った。
(ゲームをやり込んで、秘密の通路が隠しアイテムを見つけないと入会できない)
→高校、大学に進むとしばらくゲームから遠ざかった。(優先順位が下がった)
・この本のきっかけ
・なぜゲームはこんなに人気があるのか?
・あのゲームの方が「面白い」とか「クール」と思う理由は何か?
・セガ、任天堂、ソニーのエキスパートになろうとした。
→任天堂に関するあらゆることは「マリオ」とつながっていることを発見。
・マリオは至るところにいた
・マリオは、「任天堂」と「ゲームをプレイすること」、「楽しさ」を体現する言葉に。
→いくつもの街路にマリオにちなんで命名。
「MAR10」(3月10日)は、マリオのための非公式の休日。
・F1チャンピオン、マリオ・アンドレッティ
「あなたの名前はスーパーマリオにちなんで付けられたのか?」とよく尋ねられる。
7歳の子供を喜ばせるために「そうだよ」と答えたことも。
・料理の鉄人、マリオ・バタリ…「スーパーマリオ」と呼ばれている。
・マリオの「身の上話」がゲームの歴史そのもの。
任天堂とそれを生み出した人々…ゲームデザイナーの宮本茂、億万長者の山内溥、
ニンテンドー・オブ・アメリカを支えながらも過小評価された荒川實など…の歴史だ。
その核心には、Qレイティング(視聴好感度)において、ミッキー・マウスにも劣らない、
ある架空の男の一代記。
ある架空の男とは
・ブルックリン育ちで小太りでイタリア生まれの配管工。
・負け続けの人生でも不思議はなかった男。
・3つの大陸にルーツを持つ(アジアで生まれ、米国に根づき、名前はヨーロッパ人)。
・つかみどころがないキャラクター。なのに今や世界中で愛されている。
・僕らの分身で、僕らよりより強く、ときには弱い。
・彼は弟ルイージとともに、囚われのプリンセスを助けに旅立つ。
彼こそは、スーパーマリオだ。